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「関係性としての絵画」

 私という視点から世界を見ていることに疑いはないが、その私という視点はいかに成立しているのか?当然ながら物事に先立ってあるわけではない。この視点の成立の条件は世界(他者)との直接的な「関係」ではないでしょうか。 

 

 建物などの構造、光、そしてそれを見ている視点。それぞれ異なる次元のものによって生じる図像は関係性の痕跡とも言えます。

 

 私の思う絵は何かを画期的に変えたり啓蒙したりもしません。ただ存在しているということが重要だと思うし、鑑賞者との間に関係性を示すことに意味があるように思います。

 

 決して絵画の内に留まることなく、より開かれた存在としての絵画のあり方を作り続ける上で考えて行きたいと思います。

 

                                2015年8月

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